
2025年3月7日、私たちは石川県七尾市へ災害復興ボランティアに行ってきました。
ちょうど1年前、キッチンカーで珠洲市へ向かった日から1年。
「また必ず向かおう」と決めていた私たち4人は、再び石川県へ。
当初は昨年と同じ珠洲市へ向かう予定でしたが、県のボランティア募集枠がすぐに満席となり、毎日募集のある七尾市へ参加することになりました。
当日の活動内容としては、家財の仕分けや搬出、傾聴などそれぞれ違った場所で活動を行いました。
伺ったお宅では、自宅と納屋の一部を解体されるとのこと、私は住宅内の片付けをお手伝いしましたが、家屋が地震で傾き、扉が開かなかったり、床が抜けそうになっているような状況で生活されていました。
住人の方が「本当は置いておきたいけど、どうしようもない」と何度も呟かれていたのが印象的で、捨てるものを埋めるかのようにずっと何かをお話しされていたのがとても胸に残りました
また、住まいを1件ずつ伺いお困りごとはないかを聞く傾聴活動を行なったスタッフからは、腕章をつけていても、突然の訪問に驚かれる方も多く、警戒心を持たれている様子もありました。壁が崩れ、シートで押さえたままの家に住んでいる方や、「どうしていいかわからない」「市に1度断られてしまい、もう諦めていた」といった声があり、震災から1年以上経った今も、不安な日々を送られていることを痛感したと聞きました
スタッフからの感想は「地震から1年3ヶ月経っても、まだまだボランティアが必要とされる状況に驚いた。住民の方が大切な思い出の品を手放す姿を見るのが辛かった。」「1年以上経っても、まだ不自由な生活をされている方が多く、情報が十分に届いていないことに衝撃を受けた支援を受けられている人と取り残されている人の差が、どんどん広がっているように感じた。」と。
帰りには、現地で出会った滋賀出身のボランティアさんに、七尾の魅力を教えていただき地域活性の応援ということで温泉や海鮮も楽しませていただきました。

今回お世話になった 民間ボランティアNPOおらっちゃ七尾 の皆さんの、住民の方への温かい心配り、私たちへの気遣いには胸を打たれました。
活動の安全を最優先しながらチームをまとめる姿には、心から尊敬の気持ちが湧きました。
お話によると、公費解体の片付けを待っている方が 約180名。
しかし、ボランティアの人数は制限されているとのこと。家を手放す決心、家財を処分する決心をつけるのは、簡単なことではないからこそ、作業の進捗には時間がかかるようです。そして、 今年6月で高速の無料措置が終了 するとのこと。今後の復興がどうなっていくのか、不安も残ります。
私たちにできることは少ないけれど、 忘れず、寄り添い、支援を続けていこうと思います。小さな力でも、集まればきっと大きな支えになると信じています。