焼飯焼飯言ってるけれど…

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田原本塩元帥の福田です。

今日は、このブログに度々、というか、かなり頻繁に出てくる「焼き飯の特訓」について書かせていただきます。

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各店、社員さん、アルバイトさん問わず、塩元帥では日夜、中華鍋の前で「焼き飯の特訓」が繰り広げられている訳ですが、一体「何をもって合格」なのでしょう。

田原本店、本日の挑戦者は入社三ヶ月目、吉川氏。焼飯三丁です。

基本的には、全ての特訓には上司がそばについて、監修のもと行われます。

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まず、作業行程をチェックします。
油の量、具材を入れるタイミング、鍋の振り方、お米の状態に合わせて、一回一回微妙に変わるので、それをきちんと見極める「目」が必要になってきます。

どのぐらいの「軽さ」「色」「匂い」が、「完成」なのか。

それが分からなければ、何度練習を重ねても、合格はありえません。

また、作業行程において、「無駄な時間」がないかどうかも厳しくチェックします。

いくら美味しい焼き飯が出来上がっても、そこにたどり着くまでの時間が本来の倍かかっているようでは、これも合格とはいえません。様々な料理をほぼ同時進行で提供しなければならない厨房において、「余分な時間がかかる」のは致命的だからです。

必要な動きを必要なだけ、最短で手際よく仕上げてこその「合格」です。

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完成しました。吉川氏の焼飯です。
未経験から始めて、これまで地道に訓練を重ね二丁合格までたどり着いただけあって、さすがに手際よく仕上がりました。
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食べる前に香りをチェック。

香ばしい、いい香りがします。

調理が不完全なら、この時点でこげくさかったり、匂いがあまりしなかったりします。

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「…おいしい。」

 

たれがうまく取れていなかったら、味が薄くなります。

また、鍋を振るときにお米をこぼしすぎると、たれに対してお米が少なくなるので、逆に辛い味になります。

油が多いと、クドい味に。お米が炒めたりないと、べちゃっとした食感に。炒めすぎるとパサパサした食感に。仕上げがあまいと熱さの足りない「ぬるい」焼き飯に。卵やネギのタイミングを間違えると焦げ臭い味になってしまいます。

今日の彼の焼き飯は、そのすべてをクリアしたちょうど良い絶妙な味といえます。

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「今日の焼飯は、自分的にどう思う?」

「ばっちりだと思います。自信があります。」

ここで、「いやあ、まあまあです。」とか、「今日のはちょっと油が多かったかも」などと言うひとには、僕は絶対に合格をあげません。
なぜなら、作った本人が自信のないモノをお客様にお出しするわけにはいかないからです。
例え、謙遜で言ったのであっても、です。
一回一回の練習は全て本番だと思って取り組む。お客様にお出しするつもりで作る。
ここで謙遜の言葉が出るというのは、お客様にではなく、僕という先輩に焼き飯を作っている証拠です。練習だという気持ちが勝ってしまっているのです。
もしも、本当に「油が多かったかも」と思っているなら、試食する前に、止めなければならないはずです。

そこで、この吉川スマイルは「正当な技術に基づいた当然の自信」として、高く評価されてしかるべきでしょう。

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ごちそうさまでした。
練習で出来上がった料理は仲間みんなで完食するのがきまりです。
油でギトギトになろうが、お米が潰れてモッチモチになろうが、食材に敬意をはらって全て平らげるのが塩元帥魂です。
今日のは超うまかったので、至福の時間を過ごすことができました。
吉川さん、成長してくれてありがとうヾ(@⌒ー⌒@)ノ

あ、ちなみに、「合格」かって??

答えは「ノー」です。

彼には、時間をおいて後3回は今日と同じレベルの焼き飯を作ってもらい、副店長の僕だけではなく、店長からも「良し」の声を三回、獲得してもらってはじめて、「合格」の二文字が与えられます。

いつ作っても同じものが出てくる。

当たり前のことですね。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。